アクセス解析を見ると、まだまだXPが7割くらいを占めてる現在、悪評だらけとは言いながら、Vistaを買ってしまった人、新し物好きで早々に7を買ってしまった人、と色々な人がPCを使ってる状況です。
HPのdv6というノートPCを、この数ヶ月、追加追加で、計4台同じ会社に納品しました。3台はプリインストールOSがVistaのマシンでした。これを、XP化してほしい、という事で、ホイホイ請け負いました。
取引先とのデータのやり取りや、永年使用しているソフトが、XPじゃないとダメだから、ということです。まぁ、よく聞く話ですね。
このVista→XPは、すんなりとは行かないんですが、まぁほんの一捻りすれば、問題なくダウングレード出来ます。
最近のPCは、ハードディスクの接続形式がS-ATA接続になってまして、以前のままのXPのインストールCDでインストールしようとすると、最初のドライバーを読み込んでいる画面の途中で、いわゆるブルースクリーンエラーになって、とまってしまいます。
原因は、S-ATAのドライバ関係の問題で、対応するAHCIドライバを、インストールCDに、自分で組み込まなきゃなりません。「nlite」という、その筋では割と有名なソフトを使って、XPのインストールCDに、追加のサービスパックや、ドライバを組み込んで、オリジナルのインストールCDを作っちゃうわけです。
ここまでは、多少この手の知識があれば、たいした問題じゃなくて、ドライバ拾ってくれば済む話です。実際に、Vistaマシンは、その段階をクリアすれば、あとはスムーズです。
インストール終了後、機種固有のドライバを拾ってきて、次々に適用して行き、出来上がり。
一つ一つデバイスマネージャーの「?」マークが消えていくのを見るのは、ある意味快感ですw。
さて、問題は、追加注文で納品することになった4台目。
時期的に、もう7プリインストール機しか手に入らなくて、「まぁ、いいか」と、気楽に構えてたのが大間違い!
hp pavilion notebook pc dv6a
dv6-2101au
Vista機同様、AHCIドライバを当てて、インストールを進めていくと、今までとは違うところでまたブルースクリーンエラー!
「acpi.sys」のエラーと書かれています。
さぁ、ググり始めました!
月曜日から昨日まで、ほぼ5日間、昼間のちょっとした作業で出かけてる時間以外は、部屋に篭りっきりで、ひたすらググり続けました。
まず、「acpi.sys」のエラーは、割と早期に解決できました。
インストールCDのルートディレクトリにある「I386」内の「TXTSETUP.sif」というファイルをメモ帳で開き、以下の値を書き換えます。
[ACPIOptions]
ACPIEnable = 2
ACPIBiosDate = 01,01,1999
二行目の ACPIEnable = 2 の2を0に書き換えます。
これを上書きして保存して、インストールCDを作成します。
これで、愛おしいインストール開始画面にやっとご対面です。
あとは、すんなりとインストールも終了して、ウインドウズが起動し、各種ドライバも適用できました。
しかし、よくよくチェックすると、いくつか問題点が。
・無線LANのオン/オフが機能しません。ドライバは正常に適用されてるけど、ハードウエアレベルでのスイッチが入ってない模様。
・終了時の画面で「スタンバイ」ボタンがグレーアウト。つまりスタンバイモードに入れなくなっている。
これは、先の「ACPI」の設定をいじったことが原因に間違いありません。
「ACPI」とは、簡単に言うと、OSの電源設定全般を管理する部分で、これが有効になっていないと、スリープ、スタンバイなどが出来ない。
また、むか~し昔のPCのように、ウインドウズを終了させると、「電源を切る準備が出来ました」という画面が出たまま、手動で電源ボタンを長押しして電源を切らないといけない状態になってしまいました。
これを解決すれば、もう「神と呼ばれても、差し支えない」(←大げさ)ほどの大問題です。
日本語のサイトやブログ・フォーラムは、情報が少なく、また有用な情報より罵り合いのほうが多いんで、必然的に海外サイトまで覗かなきゃ情報が手に入りません。
英語圏はもちろん、ロシアやイタリア、トルコ、中国など等、喜んでるやり取りなのか、怒ってるやり取りなのかもわからないような文章の中から、関係ありそうな単語を見つけてつなぎ合わせて、その情報を元に、またチャレンジ。
ってのを、延々とやって、インストールディスクの試作を20枚近く繰り返してみました。
その結果得た結論は、該当マシンのACPI制御に関する情報がまだ少なくて、またはHPが意図的に公開をしていなくて、XPでは対応させることが出来ないまでに進化してしまっているようだ、ということでした。
見切りをつけた翌日、納入予定のお客様のところに出向き、「今回は、ご要望に添えそうにありません。どうしましょうかね」と相談しました。
そこでふっと考えが浮かんだんです。
「データのやり取りに困るから」という、お客様の言葉。
ひょっとして、と思って、実際に実務を担当している方によくよくお聞きしてみると、案の定、OSがXPなのかVistaなのかは関係なくて、OFFICE2003か2007かの違いでした。
また、独自に導入しているソフトの対応も、納入業者のかたに、直接電話でお尋ねしてみると、「Vistaでも7でも、32bitでも64bitでも、全部OKですよ~」と身もフタもないお返事。
結局、私の4日間は一体…。
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