昨年から合わせると、3件の同じ症状の修理依頼を受けました。
福岡県のごく一部の地域で、個人で細々とやっている私のような者に、です。
ソニーのVAIOで、Pentium 4時代のデスクトップ機、具体的にはPCV-HXシリーズです。
マザーボードのチップを冷却するヒートシンク(放熱板)が、外れてしまうという症状です。だって、基盤に二つ穴をあけて、そこにU字型のピンを差し込んでるだけですよ。そのピンににヒートシンクを押さえつけるテンションバーが、もの凄いテンションで、引っ掛けられています。外れない方がおかしいです。
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ちょうど延長保証が切れる3年くらいで、外れるようになってるとしか思えません。
外れるとどうなるかと言うと、チップが熱を持ち、PCが突然シャットダウンしてしまいます。症状に気がつかずに、ダマしだましで使っていれば、悪くすればマシン全部がパーです。
で、メーカー修理に出すと、マザーボード交換で、3万とか5万円とか。
呆れてモノも言えません、って感じです。
さて、修理はというと、外れたピンを瞬間接着剤で付け直すってだけです。
必要経費は、実費で接着剤2滴ぶんです。
もちろん、仕事としてお客様から依頼されれば、分解・組み立ての工賃をいただき、作業中に万が一関係のない箇所を傷つけてしまったりした場合のリスクを背負うことになりますので、結構神経を使います。
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写真の左上の赤丸部分に、右下の赤丸部分と同じようにピンが刺さっていなければなりませんが、ご覧の通りです。
外れたピンの先端に瞬間接着剤をチョンチョンと垂らして、押し込みます。
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これで、元通りです。
そして、外れたヒートシンクを元通り付けたら終わりです。ただ、実際にやってみるとわかりますが、上に書いたように、異常にテンションがきついので、私は取り付ける前に両手でバーを曲げて、テンションを若干緩めます。要は縦置きにした場合に、垂直の重力に耐えられるだけのテンションがあればいいわけですから。
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で、上の写真で出来上がりです。
追加情報として、DELLのDimension 2400Cでも、同じ症状で修理をした事があります。
やはりPentium 4の時代のマザーボードです。
ただ、ソニーとDELLの違うところは、ソニーの場合はヒートシンクが外れても、熱でやられるまで動き続けますが、DELLの場合はピンが外れた時点で、BIOSの通電チェックに引っかかるようで、起動すら出来なくなってしまいます。2カ所のピンが刺さっている事によって何らかの電流が正常に流れ、冷却機能が働いていると認識させる仕組みのようです。
DELLの方が、ちょっと賢いかも?
でも、やっぱりVAIOって、売り方が上手いんですよね。私も見てると欲しくなりますし、実際にVAIOノートのユーザーだったこともあります。このような姑息な?“タイマー”が、現行商品に仕込まれてないことを願います。
最近、ホームページを見てお電話をくださる方が、急に増えてきました。ありがとうございます!
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